罪と罰

何故なんだろうと思っていた
分かりきっていた事なのに
それでも俺は ただ見ているだけで
手から零れ落ちていく砂を 止めることが出来なかった
 
じっと見ているだけだった
落ちてしまった砂を拾おうともせずに
手に残っていた 砂を零さないよう
そっと 心の中にしまい込んだんだ
 
これはきっと 自分が犯した罪なんだろう
十字架を背負わせることになり
その上悲しみも与えてしまったから
 
ずっと 心の中で叫んでおこう
全てが悲しみに染まってしまわないように…
 
何故拾おうとしなかったんだろう
手を伸ばせばすぐ届いたはずのに
きっと俺は 怖かったんだよな
まだ手に残っている砂まで 落としてしまいそうな気がして
 
何も出来なかったことを悔やんでいる
ごめんって言葉だけしか言えなくて
もしかしたら 俺はただ怖くて
きっと 自分でも気付かなくしてたんだ
 
これはきっと 自分に科せられた罰なんだろう
鎖で縛り付けられた両手
これでもう砂を拾うことも出来ない
 
ずっと 心の中で叫んでいよう
全てが苦しみに変わってしまわないように…
 
まだ泣いたりなんかしないさ
まだ倒れたりなんかしないさ
何もかもそのまま引きずって行ってやる
その先には きっと何かがあると信じてるから
 
ずっと 心の中で叫んでいるよ
全てが崩れ落ちていってしまわないように…